NHKニュース配信記事 2014年2月1日19時9分
大学進学 強まる「地元志向」
NHKが全国のおよそ200の大学にアンケートを行ったところ、地元から進学してくる若者が増えていると答えた大学が60%に上り、地元志向が高まっていることが分かりました。
専門家は「不況や就職難の影響で、就職に有利かどうかを重視して大学を選ぶ傾向が強まり、資格の取得につながる学部が地方に増えていることが背景にあるのではないか」と指摘しています。
NHKは全国の主な大学201校を対象にアンケートを行い、84%に当たる168校から回答を得ました。
この中で、大学の所在地と同じ都道府県から進学してくる若者が10年前と比べて増えているかどうか尋ねたところ、「減っている」と答えた大学は45校で27%だったのに対し、「増えている」という大学は102校と61%に上り、若者の地元志向が高まっていることが分かりました。
その理由については、「経済的な要因」と考えている大学が最も多く38%、次いで「学生や保護者の志向の変化」が25%、「教育内容の充実」が7%、「就職に有利なため」が6%でした。
これについて、大学入試に詳しいリクルート進学総研の小林浩所長は、「長く続いた不況や就職難の影響で、進学費用や就職に有利かどうかを重視して大学を選ぶ傾向が強まってきた。看護や栄養学など資格の取得につながるような学部が地方に増えてきたことも、背景にあるのではないか」と話しています。