「新しい東北」加速へ 14年度政府予算案『河北新報』 2013年12月25日付

『河北新報』 2013年12月25日付

「新しい東北」加速へ 14年度政府予算案

政府は2014年度予算案で、「新しい東北」の実現に向け、被災地の住民や団体の先導的な取り組みを支援するモデル事業に15億円を新規計上した。調整費から9億円を執行した本年度に比べ、大幅に積み増した。

子育て、介護福祉、地域資源活用を後押しするため、専門家派遣や実証事業などへ2000万円程度を上限に支援。これまで66件を選定し、来年度は100件程度を採択する。 太平洋沿岸の自然公園を再編し、5月に誕生した三陸復興国立公園は、長距離自然歩道「みちのく潮風トレイル」(八戸市-相馬市、約700キロ)の路線計画策定などに5億円、浄土ケ浜海岸歩道(宮古市)など被災施設の復旧や利用拠点整備に18億円を盛り込んだ。

継続事業では、地域産業再生、復興の担い手育成など被災地の大学などを中心とした地域復興センター的機能整備事業を18億円に拡充。東北発素材技術先導プロジェクトに12億円、産学官連携による東北発科学技術イノベーション創出プロジェクトに26億円を充てた。

岩手県南部と宮城県北部にまたがる北上山地が候補地となっている超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」計画には、調査検討費として5000万円を予算化した。国内に誘致するかどうか判断するため、有識者会議で費用対効果などを検討する。

東北の大学1校に医学部を新設し、2015年春にも開学する方針をめぐっては、現段階で関連予算は付かなかった。新設構想の決定などを踏まえ、補正予算や予備費で措置するとみられる。

 

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