近畿の国際競争力強化 14年度政府予算案 『日本経済新聞』近畿版 2013年12月25日付

『日本経済新聞』近畿版 2013年12月25日付

近畿の国際競争力強化 14年度政府予算案

政府は24日、2014年度予算案を閣議決定した。近畿圏では科学技術振興や海外からの集客など、国際競争力強化に向けた施策が目立った。神戸市への立地が有力なスーパーコンピューター「京」の後継機開発に12億円を新たに計上。JR大阪駅北側の再開発地区「うめきた」の地下新駅計画を後押しする施策や、国際会議の受け入れ強化などに手厚く予算が配分された。

文部科学省が新たに予算を計上した「京」後継機は2020年までに開発する予定。「京」の開発や運用に携わってきた神戸市の理化学研究所のメンバーが開発の主体となるため、後継機も同市への設置が有力視されている。

「京」の後継機には「京」の100倍の計算能力を持たせる。高い解析能力を生かして、新薬の開発期間の大幅な短縮や、自動車設計などの効率化が見込まれている。世界最高水準の物質分析技術の施設である兵庫県内の「SPring―8」と「SACLA」などにも今年度並みの予算が計上された。

大学の研究にも厚く予算を配分した。京都大学や大阪大学など全国7大学・機構が参画する文科省の「橋渡し研究加速ネットワークプログラム」は厚生労働省の事業と統合。予算は今年度の倍以上にし、効率的に国産の医薬品や医療機器の市場化を目指す。同じく京大や大阪大などが拠点のiPS細胞を使った再生医療や創薬のプログラムにも90億円が計上された。

 

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