重粒子線がん施設、2018年度に治療開始 山形大方針 『山形新聞』2013年10月08日付

『山形新聞』2013年10月08日付

重粒子線がん施設、2018年度に治療開始 山形大方針

山形大が導入を目指す重粒子線がん治療施設の設置推進協議会(議長・結城章夫同大学長)の会議が7日、山形市の同大小白川キャンパスで開かれ、大学側は 2015年度に施設建設に着手し、18年度の治療開始を目指すとする構想を初めて示した。文部科学省の14年度予算の概算要求に治療装置の研究開発費など として約10億円が盛り込まれたことも報告した。

同大はまた、フィデア総合研究所(山形市)による施設設置の経済波及効果も提示。患者を年間約600人とした場合の試算で、設備投資が88億円、患者による年間支出が33億円で計121億円の効果とした。

協議会は結城学長や設置準備室長の嘉山孝正学長特別補佐ら学内関係者と、東北の経済団体、行政機関、医師会などの代表者で組織。会議は非公開で、大学側 が治療装置開発の進捗(しんちょく)状況や今後の展望を説明した。13、14年度に装置を開発し、15年度に施設本体工事を開始して18年10月に治療を 始めたいとしている。施設は同大付属病院に接続する形で建設する予定。14年度予算の概算要求約10億円の内訳は、装置の開発が約6億円、東北地方のがん 治療拠点病院を結ぶネットワークシステムの開発が約4億円。装置は▽省エネルギー▽省スペース▽廃棄物ゼロ―などを特徴とし、三菱電機と東芝が共同で開発 している。

 

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