富山市 富大に寄付講座 総合診療医養成『読売新聞』 2013年9月26日付

『読売新聞』 2013年9月26日付

富山市 富大に寄付講座 総合診療医養成

富山市は24日、市中心部に多い高齢者向けの地域医療・在宅医療の担い手となる総合診療医を養成し、都市型の地域包括ケア体制の構築に向けた研究を行うため、来月、富山大大学院医学薬学研究部に寄付講座を設置すると発表した。

名称は「富山プライマリ・ケア講座」で、10月1日から2016年3月末までの2年半設置する。寄付予定額は総額9550万円。同大付属病院の医師3人が准教授、助教に相当する教員として講座を担当する。

市社会福祉課によると、市が11年度に行った市内の独居老人の調査では、市中心部でも高齢化率が上がっていることがわかった。こうした高齢者を対象にした医療の必要性が高まっていることを背景に、市が大学に講座の設置を要請した。

講座では、市内で地域医療・在宅医療を必要としている高齢者がどのくらいいるかなどの調査を行い、その担い手となる総合診療医を養成。医療に関する講演会の企画や、介護関係者や訪問看護師などとの連携体制づくりにも取り組む。

将来的には、講座で養成した総合診療医らが、市が地域医療の拠点として中心市街地への設置を目指している診療所の運営に携わることを想定している。富山大医学部の村口篤学部長と山城清二教授とともに同大で記者会見した森雅志市長は、旧総曲輪小学校跡地を候補地としている地域医療・介護の拠点施設にこの診療所の機能を持たせ、15年度内にも整備したいとした。

森市長は「総合診療医の養成に寄与することができればありがたい」と述べた。村口学部長は「日本の未来型地域包括ケアにしたい」と期待を示した。

 

 

 

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