『信濃毎日新聞』 2013年9月19日付
「県立大 県民へ説明丁寧に」 県会の懇談会で県に注文
県短大(長野市)を四年制化して新設する県立大をめぐり、県会全6会派の代表者12人でつくる懇談会(石田治一郎会長)は18日、第9回会合を県庁議会棟で開いた。県議からは、説明に来た県の担当者に対し、県民への丁寧な説明を求める声が出た。
構想は県立大に管理栄養士養成課程を設けるなどの内容で、教育課程の競合を懸念する松本大(松本市)や松本市などが見直しを求めている。
県短大同窓生の石坂千穂氏(共産党、長野市)は、県内高卒者の8割超が県外に流出していることなどが県民に知られておらず、県立大の必要性が十分に理解されていないなどと指摘。県側に「広く県民に発信をするべきだ」とした。県立大設立準備室の担当者は、市町村や高校、大学などに構想に関する説明を繰り返してきたと報告。県立大学設立担当の高田幸生総務参事は「中信以外ではおおむね構想内容について理解していただいている」と述べた。
県側は、県立大設立に向けて教育課程・教員選考、施設整備の二つの専門部会を設置する費用として972万円を9月補正予算案に計上することも説明。県議からは、学長候補選任を急ぐよう求める声もあった。