司法試験合格者、予備試験組120人…倍以上に 『読売新聞』 2013年9月11日付

『読売新聞』 2013年9月11日付

司法試験合格者、予備試験組120人…倍以上に

法務省の司法試験委員会は10日、今年の司法試験の合格者を発表した。

合格者は前年比53人減の2049人。合格率は法科大学院修了生の25・77%に対し、大学院を修了しなくても受験資格が得られる予備試験を経たケースは71・86%と高く、予備試験組が初めて受験した前年の58人から倍以上の120人となった。優秀な人材が法科大学院から予備試験に流れている実態が鮮明になった。

全体の合格率は前年比1・71ポイント増の26・77%で、2年連続で上昇した。これは、受験者が前年より734人少ない7653人にとどまったことが影響したためだとみられる。合格者の内訳は、男性1572人、女性477人。平均年齢は28・37歳で、最年少は20歳、最年長は57歳だった。

74ある法科大学院で、合格者が最多だったのは慶応大の201人で、東京大の197人、早稲田大の184人が続いた。50人以上の合格者を出した9校(計1121人)だけで、全合格者の半数以上を占めた。一方、合格者ゼロの大学院は3校。1けたにとどまったのは35校あり、依然として学校間格差は大きい。

一方、予備試験を経た167人のうち120人が合格した。内訳は、現役大学生が41人、法科大学院の在学生も33人。経済的事情などで法科大学院に通えない人や社会人らを想定して設けられた予備試験が、大学院を修了せずに司法試験に挑戦するための「近道」として利用されていることが改めて裏付けられた。

政府は02年、司法試験の合格者数を年間3000人程度とする目標を掲げたが、法科大学院の低迷などもあって合格者数は2000人前後で伸び悩んでいることなどから、今年7月に目標を撤回した。

 

 

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com