県内大学に観光学部 県、設置へ調査開始 『新潟日報』 2013年9月6日付

『新潟日報』 2013年9月6日付

県内大学に観光学部  県、設置へ調査開始

県は、観光産業について専門的に学ぶ「観光学部」を県内大学に創設するための調査事業を近く開始する。観光関連の学部・学科が全国的に急増する中、県はニーズが高い学部を新設することで若年層の県外流出に歯止めを掛けたい考えだ。泉田裕彦知事が5日、県観光復興戦略会議で構想を明らかにした。

県内には観光関連の専門学校が2校あるが、大学は国公立、私立のいずれにも国際観光や接遇に関連した学部・学科はない。

一方で観光庁によると、2012年度の観光系の学部と定員は全国で42学部・4772人と、05年度の20学部・2300人から倍増している。長野、群馬など隣県の公立大と私立大にも観光政策学科や観光ホスピタリティ学科、環境ツーリズム学科などの専門学科がある。

県は、県内の私大全体で300~400人の定員割れが生じている現状を打開するため、大学経営改善支援事業費として13年度予算で新規に800万円を計上。同事業の一環として観光学部の開設準備に取り組む。創設に関心を寄せる大学が実態調査やカリキュラム構成などに乗り出す場合、県が後押しする。

泉田知事は「観光学部の設置を県内でやろうと思っている。観光経営なのか、現場のサービスやガイドができる人を育てるのか、どういう形で教育コースを組んだらいいか検討に入っている」と説明。閉会後の取材に「どの大学に設けるかは全く決めていない。教師陣の確保など難しい面もあるが、就職先をきちんと確保できる学部にしたい」と述べた。

 

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