有明海再生へ初シンポ 県立大など4大学連携 『熊本日日新聞』 2013年7月7日付

『熊本日日新聞』 2013年7月7日付

有明海再生へ初シンポ 県立大など4大学連携 

 熊本県立大など有明海沿岸の4大学の研究者が6日、有明海の環境をテーマに佐賀大でシンポジウムを開いた。本年度から取り組む「有明海地域共同観測プロジェクト」の最初の集まりで、環境悪化と再生の必要性を確認し合った。

 プロジェクトには県立大、佐賀大、長崎大、九州大の研究者ら20人が参加。2018年度まで、赤潮発生などそれぞれの研究成果を共有し合うことで、有明海の現状を多角的に検証する。

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門調査に関しても、環境にどのように影響するか、プロジェクトとして一定の見解を提示。熊本など3県の漁業者が早期開門を求める一方で、長崎県の干拓農家らが反対していることから、議論の場の提供も考えたいとしている。

 シンポでは各研究者が、有明海でのプランクトン発生メカニズムなどを報告。熊本県立大環境共生学部の堤裕昭教授は、潮受け堤防の締め切りで潮流が変化したとして「開門によって現状を崩せば、赤潮が発生しにくくなる可能性がある」と指摘した。(小多崇)

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