記者ノート:入試改革にご意見を『毎日新聞』 2013年7月1日付

『毎日新聞』 2013年7月1日付

記者ノート:入試改革にご意見を

 政府や自民党の大学入試改革案が目白押しだ。大学入試センター試験の見直し、高校在学中に複数回受けることができる「到達度テスト」の導入を求めるなど、入試制度の大改革を提案している。

 1979年から始まり国公立大を対象にした「共通1次試験」は、それまでの難問・奇問を排して一定の学力水準を測ることが目的だった。大改革だった。90年にセンター試験に変更され、英語のリスニング試験も導入。私立大も利用可能にした。今では最大50万人以上が受験する。これも大きな改革であった。

 「一発勝負を見直す」「複数回受けられることで高校教育の質保証ができる」と到達度テストを推進する声も多い。学力試験を経ていない大学生の学力低下を憂うのであれば、一定以上の成績を受験の要件にするのは効果的かもしれない。

 もちろん課題もある。どのくらいの教科を、誰が作問し、どこで何回実施するのか。公平性は担保できるのか。費用はどのくらいかさむのか。詰め込み教育に拍車がかからないか。学習進度の速い中高一貫校が有利ではないのか。

 入試改革は専門家だけが議論し、専門家だけが結論を出すべきものとは思わない。そこで読者の皆さんのご意見・アイデアを募集したい。議論百出で結構! お待ちしています。【澤圭一郎】

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