東大秋入学、当面見送り 「振り回された」…他大学に戸惑いも MSN産経ニュース配信記事2013年6月20日付

MSN産経ニュース配信記事2013年6月20日付

東大秋入学、当面見送り 「振り回された」…他大学に戸惑いも

 「東大に振り回された」「あまり意識していない」-。秋入学をめぐっては、昨年5月以降、東大の呼びかけに応じた旧帝大や早慶など11大学が協議を重ねてきた。東大の“方針転換”に、各大学からは冷静な受け止めとともに、戸惑いの声も上がった。

 九州大学は「4学期制の導入は、将来の秋入学に向けた堅実なステップで、国際化へのスムーズな移行につながる。大いに納得できる決断だ」と賛同した。

 「大学が自主改革の姿勢を打ち出す意義は極めて大きい」と評価する一方、九大での取り組みについては「学事暦の変更など検討は進めているが最終案は煮詰まっていない」とトーンダウン。「秋入学は今後も前向きに検討したい」と述べるにとどまった。

 大阪大学は「秋入学を目指しながら、春入学を維持して秋から始業する案を出すなど、東大はこれまでも方針を変えてきた。今回の4学期制についても驚きはない」と冷静な反応だ。

 「グローバル化の時代に大学の国際化は必須で、4学期制もその方策の一つとして検討していきたい」としながらも、「東大ほど積極的な議論が進んでいるわけではない」と内情を打ち明けた。

 「東大に振り回されたといえなくもないが、学生にとって最善な案を考えたい」としたのは北海道大学。東大に先立ち、平成22年度にワーキンググループを設置して4学期制の導入を検討してきたが、その後、東大の秋入学構想が浮上したため、学内での4学期制の議論はいったん下火になったという。

 「東大が『春に入学、秋に始業』という改革案を掲げたことから、この案に追随する形で学内の検討を始めた矢先だった」と担当者。北大にとっては議論が振り出しに戻った格好だが「4学期制も再度案に加えて今年度中に方向性を出したい」と話した。

 昨年まで3学期制を採用していた筑波大学は、今春から2学期制を採用したばかり。「2学期制への移行が優先課題で、秋入学や4学期制については、あまり意識していない。今後も他大の状況を参考にしていきたい」と関心は低かった。

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