東大 4年後の秋入学事実上断念 NHKニュース配信記事 2013年6月19日付

NHKニュース配信記事 2013年6月19日付

東大 4年後の秋入学事実上断念

 東京大学は、4年後をめどに学部の入学時期を春から秋に全面的に移行する方針を、事実上断念することになりました。

 代わって、海外からの留学生の受け入れや日本の学生の短期留学に対応できるよう、1年を4つの学期に分ける制度を平成27年度までに導入することを決めました。

 東京大学は大学教育の国際化を進めるため、4年後をめどにすべての学部の入学時期を春から秋に移行する方針を打ち出し、学内の検討会議で実施方法について議論してきました。

 しかし、秋入学への全面的な移行を巡っては、国家試験の時期が変わらないなど東大単独での移行に理解が得られにくいことや、学内からも、入学前に空白期間が生じ、学生の学習する権利を奪うなどの意見が出されていました。

 こうしたことを踏まえ、学内の検討会議は今月13日に答申をまとめ、当初示した4年後をめどとした秋入学への全面移行は事実上断念し、平成27年度までに4月から翌年3月までの1年間を4つの学期に分ける制度を導入することを決めました。

 具体的には、▽4月から5月、▽9月から10月、▽11月から12月、▽1月から2月などの4つの学期に分けるとしていて、東京大学によりますと、これにより秋入学が主流の海外の留学生を9月から受け入れることが可能になるほか、東京大学の学生が夏休みの6月から8月に行われる海外の大学のサマースクールに短期留学することなどが可能になるということです。

 東京大学は秋入学の実施について引き続き検討するとしていますが、今回の方針について、「国家試験の時期の見直しなど社会的な理解が得られないなか、大学の国際化に対応する現実的な方向性を探ることにした」と話しています。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com