京都市に化学研究拠点を今秋開設『日本経済新聞』近畿版 2013年6月19日付

『日本経済新聞』近畿版 2013年6月19日付

京都市に化学研究拠点を今秋開設

 京都市出資の財団法人・京都高度技術研究所は化学分野に特化した産学官連携拠点を11月に市内に開く。京都大学などの研究プロジェクトが入るほか、企業に貸し出す部屋を設ける。大学の研究成果をもとにした新ビジネスを後押しする。

 市が南部の産業集積地区と位置付けた「らくなん進都」内でビルを建設している。地上5階地下1階建てで、延べ床面積は約6000平方メートル。総事業費25億円で、国と京都市が負担した。

 京都大学と京都工芸繊維大学の4つの研究プロジェクトがまず入居する。発光ダイオード(LED)用の材料、高機能たんぱく質を応用した食品や化粧品などを開発する予定だ。

 貸し出し用の研究室を15室、貸しオフィス3室をそれぞれ用意する。府外の企業も利用でき、7月19日まで募集する。広さは研究室、オフィスとも約85平方メートルで、月額賃料は17万8500円が中心となる。

 企業と大学をつなぐコーディネーターとして専任職員を4人程度置く。新しい技術の発表会や産学関係者の交流会も開く。拠点で生まれた知的財産権の企業での活用も後押しする。

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