4病院で敷地内禁煙が未実施『中国新聞』2013年4月10日付

『中国新聞』2013年4月10日付

4病院で敷地内禁煙が未実施

 中国地方で独立行政法人や国立大学法人が運営する30の公的病院のうち、広島大病院(広島市南区)など4病院が敷地内を全面禁煙にしていないことが9日、中国四国管区行政評価局の調査で分かった。厚生労働省は健康増進法に基づき「医療機関は全面禁煙が望ましい」との見解を示しており、評価局は4病院に改善を求めた。

 全面禁煙になっていないのは広島大病院のほか、国立病院機構南岡山医療センター(岡山県早島町)▽同米子医療センター(米子市)▽労働者健康福祉機構山陰労災病院(同)。

 広島大病院は昨年1月、中央診療棟の近くに「喫煙ハウス」(約5平方メートル)を設けた。室内の空気をフィルターで浄化して排気する装置を備え、ハウス内に限り喫煙を認めている。全国44の国立大学病院のうち、全面禁煙でないのは広島大と九州大だけという。

 広島大病院以外の3病院も敷地内に喫煙所を設けている。いずれも壁や窓で遮断されておらず、煙が外気に触れる状態という。

 病院内の喫煙をめぐっては、厚労省が10年2月の健康局長通知で、受動喫煙の防止をうたう健康増進法に基づき「官公庁と医療機関は全面禁煙が望ましい」としている。

 広島大財務・総務室は「喫煙ハウスは外部と遮られて受動喫煙の可能性はなく、事実上の全面禁煙になっている認識だった」と釈明。「他の大学病院の状況を踏まえ対応を検討する」としている。

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