岡山大病院に緩和支持医療科 4月新設、がん患者ら総合ケア『山陽新聞』2013年3月23日付

『山陽新聞』2013年3月23日付

岡山大病院に緩和支持医療科 4月新設、がん患者ら総合ケア

 岡山大病院(岡山市北区鹿田町)は22日、がんなどと診断された患者の治療と同時に、精神的なケアや就労支援も手掛ける「緩和支持医療科」を4月1日に設置し、平日午前に外来診療すると発表した。同病院の30を超える診療科と連携して病気や副作用による痛みの緩和などに総合的に取り組む。

 松岡順治教授をはじめとする専従医師3人を配置する。口腔(こうくう)外科や形成外科、放射線科、麻酔科蘇生科の専門医や薬剤師、臨床心理士、就労をサポートするソーシャルワーカーら計25人のスタッフが一つのチームとなって患者と家族の苦しみに寄り添う。

 対象となる疾患はがんをはじめ、神経難病、腎不全、呼吸不全など。これらの患者は痛みで満足に睡眠や食事が取れなくなるなど生活の質(QOL)が著しく低下。職を失って経済的に困窮したり、疾患告知で家族とともに大きな精神的ショックを受けるケースも少なくないという。

 これまでも診療科の枠にとらわれずにがん治療に取り組む腫瘍センター内で緩和ケア外来を行ってきたが、独立する。松岡教授は「岡山大病院の理念は最先端で優しい医療の提供。患者さんとご家族の生活の質向上につながるよう努める」としている。

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