岡山大、小児救急充実へ講座『中国新聞』2013年2月25日付

『中国新聞』2013年2月25日付

岡山大、小児救急充実へ講座

 岡山大(岡山市北区)は2013年度から5年間、広島県と福山市の寄付を受けて、大学院医師薬学総合研究科に「小児急性疾患学講座」を設置する。医師不足に陥っている福山市内の病院に小児科医を派遣するなどして、小児救急医療に携わる人材を育成する。

 講座は小児科医の准教授と講師の2人が担当。学生向けの講義や臨床実習の指導をする。また福山・井笠地域の小児救急医療を担う福山市内の病院に週2、3日通い、休日・夜間の業務に従事しながら、研修医の指導や地域医療の維持について研究する。

 広島県と福山市は13年度、講座の運営費として1千万円ずつ計2千万円を岡山大に寄付する方針。寄付総額は5年間で1億円になる見込み。

 福山・井笠両地域の休日・夜間の小児救急医療は、国立病院機構福山医療センターや福山市民病院など市内の4病院の小児科医15人が輪番で担当する。

 12年度は医師の退職や転勤の影響もあり、輪番の医師が確保できない「空白日」が毎月1~7日発生した。重症の子どもを尾道市や倉敷市の病院まで救急搬送せざるを得なくなるなど、医師不足が深刻化していた。

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