『読売新聞』2013年1月25日付
信州大、研究室を民間企業に貸し出し
信州大(本部・長野県松本市)は4月から、松本キャンパスで企業に研究室を貸し出す取り組みを始める。
建設中の研究棟「信州地域技術メディカル展開センター」(延べ床面積約3320平方メートル)を活用し、医学部の研究者らと交流して医療機器の開発に役立ててもらうのが狙い。現時点で医療機器開発メーカーなど7社が入室を希望している。
同大によると、貸し出す研究室は約45~106平方メートルの広さで計20室。1平方メートルあたり、1か月1050円で企業に貸し出す。契約は3年で、継続中の研究があれば延長できる。大学が所有している研究用の機器約50種類を使用することも可能で、医療現場のニーズを把握している研究者らと連携できるのが利点という。
同センターの総事業費は約9億円で、経済産業省の「イノベーション拠点立地支援事業(技術の橋渡し拠点整備)」として5億8000万円の助成を受けている。
同大研究推進部産学官地域連携課では「市場のニーズを踏まえた新しい医療機器の開発を目指してほしい」としている。