埼玉大、ハイチの教育復興支援『読売新聞』2013年1月5日付

『読売新聞』2013年1月5日付

埼玉大、ハイチの教育復興支援

 埼玉大学(さいたま市桜区)は、3年前のハイチ大地震で甚大な被害を受けた中米の島国・ハイチの教育復興支援を始めた。

 2012年度からの3か年計画で同国から視察団を受け入れて、教員養成の仕組みを学んでもらったり、実際に学校を見てもらったりする。

 ハイチの支援を継続的に行っている国際協力機構(JICA)と連携協定を結んでいる縁で、JICAから教育面での支援を提案され、快諾した。JICAなどによると、ハイチではそもそも教員の養成・研修の方法が確立されておらず、免許がないまま授業をする教員が多かったうえ、その教員も震災で700人以上が犠牲になった。次代を担う子どもたちの教育を立て直す見通しが立たない状態が続いているという。

 同大やJICAは、12年度から3年がかりで支援をする「ハイチ教育復興・開発セミナー」の計画を立てた。初年度はまず、同国の教育省幹部を招き、日本の教育システムを視察してもらった。また、県教委とさいたま市教委の協力を得て、小中学校・高校の授業や運動会の見学をしたり、県立総合教育センター(行田市)で教員の研修を視察したりした。

 同大は新年度、また秋に視察団を受け入れる予定。ハイチの教育改革につながるより具体的なカリキュラムを策定していく方針だ。

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