秋入学:7大学「春と併存が理想」 前回より2増『毎日新聞』2012年12月23日付

『毎日新聞』2012年12月23日付

秋入学:7大学「春と併存が理想」 前回より2増

 東京大が5年後導入を目指す「学部生全面秋入学」に関し、主要12大学の「懇話会」参加校のうち、東大以外の11大学中7大学が「入学時期は春秋併存」を理想としていることが毎日新聞のアンケートで分かった。今年6月の前回調査より2校増えた。就職や国家試験の日程も依然春入学前提となっており各大学が現実的な対応を探る様子がうかがえる。【福田隆】

 調査は11月、東大が呼びかけた「教育改革推進懇話会」のメンバー12校のうち、東大を除く11校(北海道、東北、筑波、早稲田、慶応、東京工業、一橋、名古屋、京都、大阪、九州)に、電子メールで実施した。東大は秋入学導入にあたり、懇話会メンバーを中心とする他大学との連携を重視している。

 「学部生全面秋入学」案への賛否は、賛同2(前回3)▽どちらかと言えば賛同3(同2)▽どちらかと言えば賛同できない1(同2)▽賛同できない0(同0)。「どちらとも言えない」が4(同4)だった。

 東大が今年9月の中間とりまとめで示した「春入学、秋始業」案への賛否は、賛同2▽どちらかと言えば賛同3▽どちらとも言えない5。不賛同はなかった。賛同理由として「現行の制度的・社会的枠組みの範囲内での対応がおおむね可能」(北海道)▽「より柔軟な国際化への取り組みを可能とする点に注目」(慶応)など、実現可能性の高さを評価。京都大は両案への賛否を示さなかったが、松本紘学長は11月29日、アンケートとは別の毎日新聞の取材に対し「秋入学」の見送りを明らかにしている。

 理想的な入学時期は、春秋併存7(同5)▽秋を基本2(同3)で、「春を基本」はゼロ。前回調査時と比べると、慶応が無回答から、九州が「秋を基本」から、それぞれ春秋併存に変わった。

◇最善策見つけたい

 東京大広報課の話 各大学は、それぞれの実情に応じて国際化を検討しており、入学時期など学事暦についても多様な考え方があることは当然。諸大学と学事暦の見直しに関する情報交換をしながら最善策を見つけたい。

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