「最新鋭」備えた新病棟完成…筑波大付属病院『読売新聞』2012年12月23日付

『読売新聞』2012年12月23日付

「最新鋭」備えた新病棟完成…筑波大付属病院

 筑波大付属病院(茨城県つくば市天久保)の最新鋭の機器を備えた新病棟「けやき棟」が完成し、26日から運用が始まる。

 新病棟は、地上12階地下1階で、延べ床面積は4万5746平方メートル。1976年に完成した現病棟の800床のうち611床を26日に移す。外来の診察は27日に始める。

 大規模災害時も機能を維持できるよう、免震構造にしたほか、屋上にヘリポートを設けた。1階の「けやきプラザ」(約400平方メートル)は地域のイベントなど多目的に使い、病院群の災害対策本部にもなる。

 患者を動かさず、脳腫瘍などの手術をより安全に進めるため、移動式の磁気共鳴画像装置(MRI)を国内で初めて導入。心臓や脳の手術で精度の高い画像が得られるよう、ベッドで血管造影ができる「ハイブリッド手術室」も備えた。

 患者のプライバシーに配慮し、一般病室のベッド数を5から4に減らしたほか、窓を大きくし、ゆったりとした感じを出した。12階には筑波山系が一望できる展望ラウンジがある。

 筑波大と県、つくば市は「国際戦略総合特区」の指定を受けており、新病棟では生活支援ロボットの実証実験も行われる。

 新病棟は2010年7月に着工。建物と機器の総経費は約365億円。建設や維持管理に、民間資金やノウハウを活用して社会資本整備を進める「PFI」方式を国立大学病院としては全国で初めて導入した。病棟名は、市の木がケヤキであることなどから付けられた。現病棟は今後、研究などにも使われる予定。

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