『中国新聞』2012年9月27日付
医工人材育成が文科省事業に
広島大(東広島市)など広島県内の4大学が共同で取り組む医工連携の人材育成プログラムが、文部科学省の「大学間連携共同教育推進事業」に採択され26日、4大学や協力企業、団体が同大で発表した。医学、工学、情報科学の分野を超え、共通の授業や研修を通じて地域の先進医療に貢献できる人材を育成する。
広島大、広島市立大(広島市安佐南区)広島工業大(佐伯区)広島国際大(東広島市)が共通のカリキュラムを作成、テレビ会議システムで授業をする。
2016年度までの5年間で文科省の補助金約3億円を受ける。合宿や病院実習、協力企業での研修を通じ、異なる分野を専攻する学生が交流する。課題を解決するため、グループ討議の場や成果発表会も設ける。
介護用ロボット開発や、インターネットを通じた遠隔地での診療など新しい医療の従事者、遺伝子情報を解析する技術者たちの育成を想定。1学年につき4大学で学部生計30人、大学院生計10人程度の規模を見込み、希望者から選考する。スタートは来春の予定。
発表会見には各大学の学長や協力企業、NPO法人の代表者計8人が出席。広島大の浅原利正学長は「地域医療を地域のチームで担いたい」とあいさつした。