福井大、海外教員招聘し教育改善 世界的人材育成へ新評価システム『福井新聞』2012年9月6日付

『福井新聞』2012年9月6日付

福井大、海外教員招聘し教育改善 世界的人材育成へ新評価システム

 福井大学は5日、役員・学部長等懇談会を開き、世界で活躍できる人材の育成に向け、新たな教育評価システムを導入することを決めた。学部ごとに海外の大学へ教職員を派遣し先進的な教育事例を学ぶとともに、一定期間、海外の教員を招へいし福井大の教育について評価を受ける。地方の中小総合大学が国際的に質の高い教育を実現するための実践、評価、改善モデルの構築を目指す。

 政府の行政刷新会議が2011年11月に行った提言型政策仕分けでは、日本の大学について「グローバルに仕事ができる人材を教育する力が弱い」点が指摘された。

 また、同大の長期目標(09年3月から12年間)として、グローバル社会で高度専門職業人として活躍できる優れた人材の育成を目指している。一方、第2期中期目標(10~15年度)では国際的に通用する質の高い教育の実施を掲げ、具体的取り組みとして、国際的な視野からの評価を行い改善を図るとしている。

 今回の新システム導入は、これらの実効策。教育システムの世界的スタンダードとされる米国を中心に、国外の大学に教職員を派遣し先進事例を視察し、成果を次年度の教育内容に生かす。さらに夏休み期間などを利用して視察先の大学から教員を数週間から2カ月程度招へい、全学部、全研究科で評価を受け改善を図る。派遣教職員の国際的視野、意識の向上にもつなげたい考え。

 本年度は、教育地域科学部は今月12日から9日間、米国のワシントン大教育学部を訪れ、学校と大学の協働関係を視察。医学部は8日から10日間の日程で、英国の大学や病院で専門性の高い看護師の養成や終末期医療の取り組みを学ぶ。大学院工学研究科は11月中旬の10日間、提携校の米クレムソン大を訪問する予定。

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