九大法科大学院六本松へ『西日本新聞』2012年6月20日付

『西日本新聞』2012年6月20日付

九大法科大学院六本松へ

 九州大は、福岡市東区の箱崎キャンパス内にある法科大学院を、同市中央区の同大六本松キャンパス跡地(約6・5ヘクタール)に移転させる方針を決めた。早ければ2017年度から講義を始める予定。跡地には裁判所や検察庁、福岡県弁護士会館などの移転計画があり、弁護士の講師派遣など法曹機関との連携も図る。

 同大は5月、学長らでつくる将来計画委員会で、六本松移転を盛り込んだ法科大学院の将来構想を承認。跡地を所有する都市再生機構(UR)に移転の意向を伝えた。

 計画では、法科大学院は、URが跡地北側に計画している複合施設に入居。延べ床面積約1400平方メートルのスペースに、演習室や講義室、図書室などを整備する。

 同大学院によると、移転後は県弁護士会や大学院OBの弁護士を講師に招いたり、裁判の傍聴を授業に採り入れたりすることを計画。大学院生による無料法律相談の開催や、弁護士の講義を九州の他の法科大学院生に開放する構想もある。

 同大学院の赤松秀岳院長は「裁判所などの移転が正式に決まれば、法曹機関のすぐ近くに立地する全国にも例がない法科大学院となる。六本松一帯を『リーガルパーク(法曹街)』と位置付け、教育の質を高めたい」としている。

 同大学院は04年4月開設。在籍者は約200人。九大は19年度までに同市西区の伊都キャンパスに施設の大半を移転させる予定。旧教養部などがあった六本松キャンパスは09年に転出を終え、URが跡地を購入。地下鉄駅に隣接し、社会人の通学に便利なこともあり、法科大学院の移転候補地に挙がっていた。

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