法科大学院 入学定員割れ86%『東京新聞』2012年6月14日付夕刊

『東京新聞』2012年6月14日付夕刊

法科大学院 入学定員割れ86%

 今春、学生を募集した法科大学院七十三校のうち、86%に当たる六十三校で入学者が定員を下回ったことが十四日、文部科学省の調査で分かった。定員の半数に満たなかったのはうち三十五校で、前年度より十四校増えた。

 二十校は入学者数が十人未満となり、特に新司法試験合格率が低迷する学校は前年度からの落ち込みが大きかった。

 学生数が極端に少ないと教育の質の確保が難しくなる。運営がさらに厳しくなったことが入学者数からも裏付けられ、統廃合が今後加速する可能性がある。

 定員に占める入学者数の割合(充足率)が最も低いのは神戸学院大の6%で、次いで東北学院大7%、駿河台大10%、来年度からの学生募集停止を決めた明治学院大13%が続いた。国立は新潟大、静岡大、島根大、香川大、鹿児島大の五校が五割を下回った。全体では前年度比9ポイント減の70%となった。

 一方、100%以上だったのは、一橋大、京都大、神戸大など十校で、国立大が大半を占めた。

 七十三校の合格者数は、前年度より五百八十六人減の延べ六千五百二十二人。志願者数は一万八千四百四十六人で四千四百八十一人減り、入学者数は四百七十人減の三千百五十人だった。

 受験者数を合格者数で割った競争倍率が二倍未満だったのは、六校減の十三校だった。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com