大阪府大・市大統合、府市統合本部が来年3月までに構想『日本経済新聞』近畿版2012年5月30日付

『日本経済新聞』近畿版2012年5月30日付

大阪府大・市大統合、府市統合本部が来年3月までに構想

 大阪府と大阪市による府市統合本部は29日、府立大と市立大の統合に向け、有識者6人による会議を6月に設けることを正式に決めた。統合本部は大阪の経済成長を支える知の拠点として大学を重視しており、有識者会議が今年秋にもまとめる提言を踏まえ、来年3月までに構想を打ち出す。

 会議は「新大学構想会議(仮称)」。メンバーは北九州市立大前学長で大学改革に取り組んだ矢田俊文氏、元東京都職員で県立広島大教授の吉川富夫氏、府立大監事で弁護士の尾崎敬則氏、りそな銀行元頭取の野村正朗氏、府市特別顧問で慶応大教授の上山信一氏、府市特別参与で自治医科大准教授の大嶽浩司氏の6人。

 両大学や経済界にヒアリングを行って、大阪の経済成長に貢献する大学のあり方や、学部の再編について検討。11月にも府市統合本部への提言をまとめる。

 29日の会合で、橋下徹市長は「大学こそ人材育成機関の最たるもの」と強調。出席者からは「大阪の成長のエンジンになる人材を集め、育てる大学にする」「大学と産業は密接に結び付いており、高度な教育が成長戦略のキーになる」などの意見が出た。

 両大学の学生数の合計は約1万7000人。神戸大とほぼ同じで、公立大では首都大学東京を上回り全国最大規模になる。

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