知の継承、創造拠点に 金大創基150年記念式典『北國新聞』2012年5月31日付

『北國新聞』2012年5月31日付

知の継承、創造拠点に 金大創基150年記念式典

 金大の創基150年記念式典は30日、金沢市のホテル日航金沢で行われた。大学関係者や卒業生ら約580人が、1862(文久2)年に開設された加賀藩の彦三種痘所(ひこそしゅとうじょ)に始まる歴史を振り返り、知の継承、創造拠点としての役割に期待を寄せた。

 中村信一学長は「150年後も、金沢大学が社会のための大学として光り輝くことを確信している」とあいさつ。平野博文文部科学相は「学生時代に金沢大学を受験して不合格だったので、万感の思いを込めてあいさつしたい」と述べて会場を沸かせ、グローバル化に対応した人材育成や地域貢献の取り組みに期待を寄せた。

 濱田純一東大総長、金大と大学間交流協定を結ぶロシア・カザン連邦大のイルシャト・ガフロフ学長、知事代理の中西吉明副知事、山野之義金沢市長が順に祝辞を贈った。

 祝賀会では、板東久美子文科省高等教育局長、松本紘京大総長、松原藤継金大医学部十全同窓会顧問、新木富士雄前北陸経済連合会長が祝辞を述べた。

 林勇二郎前学長の発声で乾杯。柴田正良創基150年記念事業準備委員長が謝辞を述べ、金大学友会長の深山彬金沢商工会議所会頭が万歳三唱した。記念講演した森喜朗元首相は、金大総合移転の歩みを振り返り、秋入学の積極的な検討も呼び掛けた。

 金大の名誉客員教授称号記授与式は30日、金沢市のホテル日航金沢で行われ、中国・浙江工業大の沈寅初(シェンインチュ)名誉学長、ケニア中央医学研究所のポケ・ソロモン・サニンゴ・リアント所長、ベトナム・ハイフォン医科大のファム・トユック・ヴァン学長に中村信一学長が称号記を手渡した。

 4月1日付で名誉教授となった12人の称号記授与式も行われた。新名誉教授は次の皆さん。

 長野勇(電気工学)砂原陽一(哲学)諸岡康哉(教育方法学)西川清(理論化学、計算科学)田中一郎(科学技術史)中山謙二(信号処理学)石田啓(海岸工学)梶川康男(橋梁工学)東田陽博(脳細胞遺伝子学)太田富久(天然物化学)岡澤孝雄(衛生動物学、寄生虫学、公衆衛生学)渡邊明敏(英文学)

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