高知大付属病院の新病棟起工式『読売新聞』高知版2012年5月23日付

『読売新聞』高知版2012年5月23日付

高知大付属病院の新病棟起工式

集中治療室2倍の12床、ヘリポートも整備

 高知大医学部付属病院(南国市岡豊町小蓮)で22日、新病棟の起工式が行われた。南海地震が発生すれば拠点病院となるため、屋上にヘリポートを整備し、集中治療室を2倍の12床に増やすなど、高度な医療に対応出来るよう設備を充実させる。2014年11月の完成後には現在の病棟など6棟の全面改修に着手。総工費約160億円で、19年度内の工事完了を目指す。(松田俊輔)

 現在の病棟が築30年を超えて老朽化したため、全面的な増改築を行うことになった。高知大によると、新病棟は7階建てで免震構造。ヘリポートは現在、病棟から500メートル離れたグラウンドを代用して救急車で患者を搬送しており、新病棟ではより速やかな対応が可能になるという。

 2、3階が治療室や手術室となり、重篤患者を24時間態勢で治療する集中治療室(ICU)は6床から12床に。また、周産期医療にも力を入れるため、新生児集中治療室(NICU)を6床から9床に、回復期治療室(GCU)は8床から12床に増やす。

 手術室の広さは、従来の2倍となる60平方メートルを確保する。より多くの医師、看護師が支援でき、ロボットアームを操って内視鏡手術を行う最新医療機器などの設置も可能になるという。

 4~7階は病室となり、現在の病棟の改修と合わせて13床増の計618床に。大幅な増床とはならないが、希望者の多い個室を約3倍の217床に増やし、広さも11・7平方メートルから16・6平方メートルに拡張。希望者の少ない2人部屋は廃止し、4人部屋を27・5平方メートルから32・5平方メートルに広げ、過ごしやすくする。

 新築・改修工事に合わせ、医療機器も約60億円かけて整備する予定で、同大学は「最先端の医療が実践できる病院を目指していく」としている。

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