東工大 教養専門の教育センター NHKニュース配信記事2012年5月11日付

NHKニュース配信記事2012年5月11日付

東工大 教養専門の教育センター

 教養教育を見直す動きが広がるなか、東京工業大学が、歴史や哲学などの教養を教える、専門の教育センターを設立し、記念講演会が開かれました。

 東京・目黒区の東京工業大学は、理工系の学生に、知識や考え方の基盤となる歴史や哲学、それに倫理などの教養を専門に教える教育センターを設立し、今年度から講義が始まりました。

 これを記念した講演会が、10日開かれ、センターの教授となる、ジャーナリストの池上彰さんや、哲学と文化人類学の専門家が、教養教育について意見を交わしました。

 の中では、「かつては経済が安定し、与えられた環境で勉強や仕事をすれば何とかなったが、今は価値観が多様になり、自分で問題の本質を見極めて解決する力が求められている。そのためには教養が必要だ」という指摘がありました。

日本の大学は、この20年ほど専門教育に力を入れてきましたが、グローバル化などで社会が複雑になり、より幅広い教養が役立つとして、大学も教養教育を重視する動きが広がり、学生からも注目されています。

 東京工業大学では今後、1年生から4年生まで、センターの教授から教養を学ぶことができます。

 センター長の桑子敏雄教授は、「社会が急激に変化するなかで、教養を学んでもらい、人の『根っこ』となる部分を育てたい」と話していました。

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