東大研究部門に米財団から6億円 NHKニュース配信記事2012年5月10日付

NHKニュース配信記事2012年5月10日付

東大研究部門に米財団から6億円

 宇宙誕生の謎に迫ろうと、世界の数学者や物理学者が集まって研究している東京大学の研究部門が、世界の名だたる大学などの研究を支援しているアメリカの財団に選ばれ、日本の大学では初めて、研究費として6億円もの基金の提供を受けることになりました。

 アメリカの財団に選ばれたのは、東京大学に5年前にできた「数物連携宇宙研究機構」です。

 宇宙誕生の謎に迫ろうと、これまで別々に研究していた数学者や物理学者などが連携して研究するという世界でもユニークな研究部門で、宇宙誕生直後に生まれた星の成長過程をコンピューターシミュレーションで明らかにするなど世界的な成果を挙げています。

 こうしたレベルの高い研究が、ハーバード大学やケンブリッジ大学など、世界の名だたる大学などの研究を支援しているアメリカの「カブリ財団」に評価され、日本の大学では初めて自由に使える研究費の提供を受けることになりました。

 10日は、カブリ財団のフレッド・カブリ会長なども出席して東京大学の柏キャンパスで、記念式典が開かれ、村山斉機構長が「世界トップレベルの仲間入りを果たせ、とても光栄です」とあいさつをしました。

 研究機構には、およそ6億円の基金が贈られ、その1年間の運用益が研究費として自由に使えるということで、村山斉機構長は「世界の優秀な研究者がさらに集まるようになるとともに、自由な資金でリスクのある研究にも挑戦できるようになる」と話しています。

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