信大とNISA、情報通信分野で連携協定 『信濃毎日新聞』2012年5月9日付

『信濃毎日新聞』2012年5月9日付

信大とNISA、情報通信分野で連携協定 

 信大産学官連携推進本部(松本市)と、県内情報関連企業でつくる県情報サービス振興協会(NISA・長野市)は8日、連携協定を結んだと発表した。ネットワーク上のソフトやデータを活用するクラウドシステムなどの分野で共同で研究開発する。信大の産学官連携はこれまで、ナノテクノロジーを柱としたものづくり分野が中心だったが、情報通信分野でも研究成果が出ているため、提携で事業化に結び付ける狙い。

 本年度はまず、信大研究者が講師になって、NISAの会員企業と話し合う「研究交流会」を開始。クラウドのほか、情報技術で効率的に電気を使う次世代送電ネットワーク「スマートグリッド」などをテーマにする予定で、1テーマにつき数回交流会を開き、共同研究開発や実証実験など具体的な活動につなげる。

 相互に講師を派遣して人材育成を図ることや、信大学生をNISA会員企業でインターンシップとして受け入れることなども計画している。

 同本部の職員が数年前から、NISAの市場開発委員会に参加して、新規事業の開拓について協議。研究成果を事業展開するノウハウを求める信大と、独自製品・サービスの基になる研究成果を求めるNISAの思惑が一致した。

 信大松本キャンパスで開いた会見で、三浦義正・信大産学官連携推進本部長は「ICT(情報通信技術)は業態を超えて活用できるインフラ。進化が速く発展も望める」と説明。若林邦彦NISA会長は「国際競争力があり雇用も創出できる独創的分野を作り出したい」と述べた。

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