運動で健康に―国際モデルを 信大が早大と学術連携協定『信濃毎日新聞』2012年4月28日付

『信濃毎日新聞』2012年4月28日付

運動で健康に―国際モデルを 信大が早大と学術連携協定

 信大大学院医学系研究科(松本市)は27日、早大大学院スポーツ科学研究科(埼玉県所沢市)と学術連携協定を結んだ。信大の能勢博・スポーツ医科学講座教授らが確立した運動による健康増進のノウハウを、早大側の研究と融合・発展させ、世界に普及させる計画。高齢者の健康長寿につながる運動プログラムの国際標準づくりを目指す。

 信大松本キャンパスで開いた会見に、能勢教授、福嶋義光・信大大学院医学系研究科長、中村好男・早大大学院スポーツ科学研究科長らが出席。福嶋・中村の両氏が連携協定書を交わした。

 能勢教授は、40歳以上を対象とする「熟年体育大学」を1997年に始め、速歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返す「インターバル速歩」を考案。携帯型カロリー計やIT技術を駆使した健康増進システムを構築し、国内31カ所の自治体や大学に広めた。受講した約5千人のデータから、体力が向上する、高血圧・高血糖・肥満が改善する、医療費が削減されるといった効果が確認されている。

 今後は熟年体育大学のノウハウを、早大が連携する英国、カナダ、ドイツ、中国、台湾、韓国の大学とのネットワークを使って普及。データを共同分析して国際標準モデルの確立を目指す。

 中村科長は「信大の先駆的な取り組みには注目していた。両大から世界標準を発信したい」。福嶋科長は「信大で生まれた方法が、早大の知的資源と融合して大きく発展してほしい」と述べた。

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