帯畜大、敷島製パンと協定 十勝で産官学連携広がる『日本経済新聞』北海道版2012年4月18日付

『日本経済新聞』北海道版2012年4月18日付

帯畜大、敷島製パンと協定 十勝で産官学連携広がる

 十勝圏の産業振興に向け、産学官の連携が加速する。帯広商工会議所と札幌国際大学、帯広畜産大学と敷島製パンがそれぞれ連携協定を締結。帯畜大は帯広市と共同で今年度からフードバレー人材育成事業にも乗り出す。農業や観光を十勝の成長産業と位置付け、共同研究や講座開設などを通じて地域経済の活性化を目指す。

 敷島製パンと帯畜大が20日に結ぶ協定は学術振興や十勝圏農業への貢献を掲げ、研究者の交流などを盛り込む見込み。敷島製パンは北海道生まれのパン用小麦新品種「ゆめちから」を使った商品開発を進めており、開発担当者らを帯畜大が社会人学生として受け入れるなど共同研究にも取り組む。帯畜大は敷島側から特別講師を招き、インターン実習などを検討する。

 敷島製パンが大学と包括連携協定を結ぶのは全国で初めて。道内では「Pasco(パスコ)」ブランドの製品を事実上販売していないが、十勝産バターや小豆など原料調達面で縁があったという。

 帯畜大は帯広市と組み、食に関する社会人向け人材育成の講座を開く。17日に共同事業契約を締結した。5月から受講生を公募し、7月をメドに開講する。受講料は2万~5万円で、食品関連企業などから20人程度の受講を見込む。

 帯広商議所も17日、観光振興を主眼に札幌国際大と産学連携協定を結んだ。3年生の後期課程から選択科目の一環として「十勝学講座」を開く。帯広での現地実習を交えながら観光ビジネスを担う人材育成につなげる。

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