大学秋入学で企業の採用も変わる? 「通年」など形態多様化進む『福井新聞』2012年3月10日付

『福井新聞』2012年3月10日付

大学秋入学で企業の採用も変わる? 「通年」など形態多様化進む

 福井新聞社は9日、県内主要企業60社を対象にした2013年春の新卒採用計画調査をまとめた。大学の秋入学議論を機に関心が高まっている企業の通年採用について、18社が「導入している」とした。「導入を検討する」とした22社を合わせると全体の約65%で半数を超えている。採用の多様化が進むとともに、中途採用や海外の学生など幅広い人材を求める企業の姿勢がうかがえる。

 現在主流の春の新卒一括採用については「卒業時に景気が悪いと就職できない」「既卒者に不平等」「グローバル化に対応していない」といった課題が指摘されている。東京大などが秋入学移行を打ち出したことで、企業の対応も焦点となっている。

 通年採用を導入している18社について、その形態(複数回答)は13社が「既卒者や社会人経験者を随時採用」、8社が「新卒採用活動を秋や冬にも実施」、1社が「帰国子女や海外大学出身者の秋採用」とした。

 また「導入を検討する」とした22社では、14社が「既卒者らの随時採用」、12社が「秋や冬の採用活動」、5社が「帰国子女らの秋採用」を選んだ。経験豊かな社会人やグローバル化に対応する人材へのニーズが読み取れる。

 一方「通年採用を行っていない」としたのは20社。理由では9社が「新人社員研修の重複化」、8社が「人事部の負担増」を挙げており、通年採用拡大に向けては社員教育の非効率性や採用コスト増がネックとなっている。

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