認定看護師養成センター 鳥大病院両県初開設へ『山陰中央新報』2010年2月10日付

『山陰中央新報』2010年2月10日付

認定看護師養成センター 鳥大病院両県初開設へ 

 鳥取大学医学部付属病院(米子市西町)が、特定分野に精通した認定看護師の養成機関「看護師キャリアアップセンター」を4月1日、山陰両県で初めて開設する。対象分野は、高齢化が進む両県でニーズの高い、がんの化学療法看護。全国的に需要が拡大する認定看護師の養成を両県でも促すと同時に、がん患者のケア向上に結び付ける狙い。

 認定看護師は、日本看護協会が認可する専門資格で21分野ある。このうち、がん化学療法看護は843人が登録中だが、両県では14人(鳥取7人、島根7人)にとどまる。

 鳥大病院の推計では、がん患者の増加に伴い、両県で少なくとも13の総合病院が、がん化学療法看護を専門とする認定看護師計20人程度の増員を求めているとみられる。しかし、資格取得には関西、中京方面の認定機関で半年間受講する必要があり、増員の障壁となっていた。

 このため鳥大病院は昨年4月、センター設置の準備をスタート。日本看護協会への認定機関申請を経て、同11月に認可された。

 計画によると、定員は10人で、7月の受講者選考試験を経て9月1日に開講。受講者は2013年3月末まで7カ月間、病院実習、座学など計660時間のカリキュラムをこなす。受講料は70万円。専門教官は、鳥大医学部保健学科のスタッフらが受け持つ。

 鳥大病院は当面、20人の養成を目指す。その後は、他分野の認定看護師を育成するカリキュラムに切り替える考え。センター長に就任する広岡保明・鳥大医学部保健学科長は「認定看護師を地元で育てることが大切だ。全国との〝看護格差〟を是正したい」と話した。

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