東北大が「プロデューサー塾」開設、地域経済復興に向け『河北新報』2012年1月19日付

『河北新報』2012年1月19日付

東北大が「プロデューサー塾」開設、地域経済復興に向け

 東北大は2012年度、産業人材を育成する社会人向け講座「地域イノベーションプロデューサー塾」を開設する。同大が始める「地域産業復興支援事業」の一環で、東北の経済復興に向け、中小企業の若手経営者らの新たなビジネスプラン構築をサポートする。

 事業は16年度までの5年間で、総額約4億6000万円の事業費を見込む。運営は東北大大学院経済学研究科が担う。

 講座の開設は毎年5月~翌年3月で、月9回程度の講義を予定する。12年度は公募する15人でスタートし、翌年から30人に定員枠を拡大する。受講料なども含め、初年度の公募要項は後日発表する。

 東北大の教員を中心に、特任教授などととして招いた民間の実務経験者らが講師を務める。組織運営や市場調査の手法に加え、ゼミ方式で資金確保策などを指導。新ビジネスの構築とその実現を後押しする。

 他大学の社会人向けビジネススクールは大企業の事例研究に力を入れており、受講生自身のビジネスプラン構築を主眼に据えるのは珍しい。新事業の実現に向け、東北大は官民によるファンド創設も模索する。

 また、復興支援支援事業として、東北大は被災した地元企業の継続調査にも着手する。企業の復興に向けた取り組み事例を集め、産業振興の政策提言などに役立てる。調査は東北学院大や宮城大など他大学の研究者とも連携する。

 東北大地域イノベーション研究センター長の藤本雅彦大学院経済研究科教授は「震災復興を契機に、大学としてこれまで希薄だった地域産業との連携に積極的に取り組みたい」と話している。

 

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