『朝日新聞』2011年12月28日付
独立行政法人、統合で4割削減案 野田政権行政刷新会議による独立行政法人の主な統合案
野田政権による独立行政法人の整理統合案が27日明らかになった。大学入試センターや日本学術振興会など大学関連4法人の統合や、国際協力機構(JICA)や日本貿易振興機構(JETRO)などの海外拠点の統合が柱。統廃合や民営化などで現在の102法人を約4割減の62法人にするという内容だ。
行政刷新会議の事務局が行政のむだ削減を目的に作り、民主党行政改革調査会に示した。廃止や民間移行が決まっている5法人を除く97法人のうち、34法人を統合して13法人にする。国民生活センターや経済産業研究所など4法人は業務を国に移管し、5法人は国出資の特殊会社にする。
統合案の大半は、同じ省庁が所管する法人同士をまとめるものだ。ただ、国際関係では外務省所管の国際交流基金と国土交通省所管の国際観光振興機構を統合したうえで、JICA・JETROを含む4法人の海外事務所を統合。JETROの国内事務所は中小企業基盤整備機構と統合させる。政権は来年1月中に独法統合案をまとめ、通常国会に関連法案を提出する方針だ。ただ、約60法人については所管省庁との調整が済んでいないという。(三輪さち子)