金大 教育改革の成果報告『読売新聞』金沢版2011年12月21日付

『読売新聞』金沢版2011年12月21日付

金大 教育改革の成果報告

■東京でシンポ 専門分野の壁低く

 金沢大の大学改革をテーマにしたシンポジウム「日本の未来を担う人材育成・教育改革モデルの構築」が20日、東京都千代田区の学術総合センターで開かれ、同大が導入した学域学類制による新たな教育モデルについて、事例報告や講演が行われた。

 同大は2008年4月、8学部25学科を3学域16学類に再編。枠組みを広げることで専門分野の壁を低くし、幅広い知識を持った人材を育成するほか、入学後に基礎を学びながら専門を決めるなど、学生の適性判断や志望の変化にも対応しやすい体制とした。

 シンポには全国の大学関係者など約120人が参加。中村信一学長が「他大学からも関心は高い。日本の高等教育の改革に寄与できれば」とあいさつ。地域創造学類、自然システム学類、国際学類、物質化学類の各代表者が、4年間の成果を報告した。自然システム学類は、大谷吉生教授が「同じ自然現象を扱う学問のうち、真理を追究する理学、生活に応用する工学を融合させた」と説明。国際学類は、鹿島正裕教授が「真の国際人を育成するのが目的」とし、留学や語学研修の拡充などの取り組みを紹介した。

 このほか、文部科学省大学改革推進室の岡崎成光専門官が「我が国の大学教育改革の現状と課題」と題して講演。「現代において大学に必要とされている役割は何なのか、真剣に考え直す時期に来ている」と改革の必要性を訴えた。

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