室蘭で産学官「経営革新塾」開講―次世代担う人材育成を『室蘭民報』2011年11月25日

『室蘭民報』2011年11月25日

室蘭で産学官「経営革新塾」開講―次世代担う人材育成を

 グローバル競争に打ち勝つ経営力を身に付けよう―と、西胆振産学官ネットワークが主催する「次世代人材育成プログラム室蘭経営革新塾」の初講義が24日夜、室蘭工業大学を会場に始まった。

 同ネットワークは室工大、地域共同研究開発センター、室蘭テクノセンターで構成。

 室蘭のほか長野県諏訪地域の経営者、社員や職員、学生を対象に「経営力強化」を学んでもらう。室工大、法政大、信州大などの教員が室蘭、諏訪両市を結んだ遠隔双方向ライブ装置を使い、来年3月末まで12回の授業を実施する。

 第1回講義は室蘭で30人が受講。講師の法政大・岡本義行教授が「TPPとビジネス環境の変化」について説明した。岡本教授はバブル経済崩壊後の景気低迷について「現在の財政赤字を解消するには経済成長が何よりの良薬だが、失われた20年間は経済成長がなかった」と、景気低迷から抜け出せない日本経済を分析した。

 この後、漁業大国のノルウェーの現状について、水揚げ、養殖から加工、技術革新、研究など「他の産業と絡めた漁業を進めることで地域の雇用と所得を満たすことが出来ている」と指摘。人材の育成も重要であることを強調した。

 これらを踏まえ岡本教授は「グローバルな競争力のある農林水産業への転換が必要。そのためには、クラスターを形成してイノベーションを促進させ、製造業やサービス業、大学や研究機関との連携が大切である」とまとめた。

(佐藤重伸)

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