「20~25年かけ脱原発を」 吉岡九大副学長が講演『佐賀新聞』2011年11月24日付

『佐賀新聞』2011年11月24日付

「20~25年かけ脱原発を」 吉岡九大副学長が講演

 福島第1原発事故調査検証委員を務める吉岡斉・九州大学副学長が23日、佐賀市で「原発と日本のエネルギーの未来」をテーマに講演した。「国策で進められた原発には経済性の視点がない。建設から廃炉までトータルコストを考えれば、新増設は認められない」とし、老朽化した原発から廃炉していく20~25年かけた「脱原発」を訴えた。

 内閣が設置した同検証委員会は12月に中間報告、来年9月をめどに最終報告をまとめる方針だが、吉岡氏は「事故の検証ができていないのに再稼働を認めたり、安全宣言を出すことは無理がある」とし、「再稼働は安全審査体制を再構築し、厳しい基準で判断しなければならない」と強調した。

 委員会メンバーとして福島第1原発を視察しているが、建物の外観を見るだけで、放射能汚染の状況は大きく改善されてはいないとした。

 講演会は国連女性会議に参加した女性らでつくる「北京JAC九州」が開催、約50人が聴講した。

 

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