『日本経済新聞』2011年11月26日付
広島大、院生の国際学会参加後押し 助成拡充
広島大学は大学院生が海外の国際学会で発表する機会を増やすため、旅費などを助成する制度を拡充する。研究科による従来の支援制度に加え、大学の基金から最大年間2000万円を拠出する制度を新設。国際的に通用する人材の育成を図る。
広島大では2010年度に287人の大学院生が海外の国際学会に参加し、大学院の各研究科が合計で約6000万円を助成した。今秋以降は、これに加えて「広島大学基金」から拠出する2000万円を助成し、旅費や学会参加費用に充ててもらう。
1人当たりの助成額は欧米で開く学会に参加する場合は20万円、アジアの場合は10万円程度を想定している。学生が帰国した際には大学に発表内容を報告する。
広島大の浅原利正学長は「海外の学会で厳しい議論に参加することは大きな経験になる。大学の組織を挙げて国際学会での発表を継続的に支援していく」と話している。