阪大研究所 不正プールは1170万円…調査委発表『読売新聞』2011年11月23日

『読売新聞』2011年11月23日

阪大研究所 不正プールは1170万円…調査委発表 

 大阪大微生物病研究所(大阪府吹田市)の研究室の不正経理問題で、同大学調査委員会(委員長=相本三郎副学長)は22日、不正プールされた研究費は総額約1170万円だったなどとする調査結果を発表した。私的流用は認められなかったため、不正を行った同研究所の特任教授に対する刑事告発は見送るとした。 

 研究室は、細菌感染による食中毒研究で世界的に知られた名誉教授が教授を務め、2009年3月の定年退官後に解散した。調査によると、不正プールは特任教授が研究室の助教授として会計担当を務めるなどした03年3月~06年4月に行われた。資材購入の架空伝票を作って取引業者2社に支払ったと見せかけ、国などからの研究費のうち、本来返還しなければならない余剰分計1165万8936円を取引業者2社名義の口座に入金した。 

 04年2月~09年12月に実験装置や試薬などを2社から購入した際は、プールした研究費が充てられた。1社の口座には約500万円が残っていたが、全額が同大学に返還されている。特任教授と名誉教授は不正の事実を認めているという。同大学は2人に不足額の返済を求め、不正プール分は国などに返還する。

 

 

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