新潟大:医療装置不正契約訴訟 合意書「学長の意思」 建設会社が反論 /新潟『毎日新聞』新潟2011年11月16日

『毎日新聞』新潟2011年11月16日

新潟大:医療装置不正契約訴訟 合意書「学長の意思」 建設会社が反論 /新潟

 ◇大学側「偽造」主張 

 医療装置導入を巡る新潟大(下條文武学長)の不正契約問題で、建設会社「安藤建設」(東京都港区)が同大の陽子線がん治療機器導入で建て替えた代金など約19億円の支払いを同大に求めた訴訟の第2回口頭弁論が15日、東京地裁(相沢哲裁判長)であった。大学側は、同社との合意書は「男性教授が偽造した」として契約無効を主張しているが、同社は「学長の意思に基づいて締結された。大学の主張は虚構」と反論する書面を提出。次回は2月14日で、大学側が再反論する予定。 

 同社の代理人弁護士らによると、装置導入に関する事業は学長が推進、大学の理事も承認し、大学として正式に検討していた。大学は、装置を備えた病院運営に欠かせない陽子線治療の臨床技術支援を受けるため、米国の大学と覚書も交わしたとしている。学長から特命を受けた男性教授(55)は09、10年に渡米し、米医療メーカーや大学を訪れた。 

 同社側の利害関係者として教授の代理人弁護士も補助参加し、「学長及び各理事の指示、了承の下で事業を推進してきた」とする書面を提出した。 

 書面では、昨年5月12日の役員会で学長が各理事に事業概要を説明し、了承されたと指摘。合意書は学長の了承を得て、担当職員に学長名義のゴム印と学長の決裁印を押させたとしている。さらに、学内事情が原因で事業が事実上破綻し、大学は責任を逃れるため教授を、大学の権利のない代理人に仕立て上げたと主張している。【川畑さおり】

 

 

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