外国語学部の非常勤講師3年でゼロ 阪大、リストラ提案『朝日新聞』関西版2011年10月25日付

『朝日新聞』関西版2011年10月25日付

外国語学部の非常勤講師3年でゼロ 阪大、リストラ提案

 4年前に大阪外国語大学が統合されてできた大阪大学外国語学部で、教育担当理事から、同学部の非常勤講師を3年でゼロにするリストラの提案が出された。講師が担ってきた年間900コマ以上の授業がなくなることになり、教職員組合は「教育の質が維持できない」と反発を強めている。

 大阪大の東島清副学長兼理事が19日に提案した。外国語学部は、モンゴル語やインドネシア語など25の専攻語を使ってその国の歴史や文化を学べるのが特色で、そのほとんどと英語の授業を非常勤講師が担い、今年度は915コマの授業を行ってきた。だが大阪大は2004年の法人化以降、一般教養に当たる全学共通教育科目以外では原則として非常勤講師は雇用していないことから、「基準にならい、非常勤講師は3年をめどにゼロにしたい」と提案した。

 これに対し、教職員組合は24日、「外国語学部は各言語10~40人の少人数編成で、非常勤講師なしでは運営できない」などとする抗議声明を出した。削減計画を知った学生にも動揺が広がる。1年の女子学生は「マイナーな言語をしっかり学べる大学は全国にもほとんどない。非常勤講師の持つ少人数の授業がなくなれば、ここを受験した意味がなくなってしまう」と心配する。

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