海部病院「土曜救急」再開 11月から、常勤脳外科医ら配置『徳島新聞』2011年9月22日付

『徳島新聞』2011年9月22日付

海部病院「土曜救急」再開 11月から、常勤脳外科医ら配置

 徳島県議会9月定例会が21日、開会した。東海・東南海・南海の3連動地震対策や、中小企業支援など経済雇用対策に重点配分した2011年度一般会計補正予算案(66億2380万円、累計4625億1180万円)など23議案を上程。飯泉嘉門知事は所信表明で、医師不足の影響で県立海部病院(牟岐町)が08年4月から休止している土曜日の救急患者受け入れを、11月から3年半ぶりに再開する方針を明らかにした。27日に本会議を再開し、代表・一般質問に入る。

 知事は海部病院の医師不足を補うため、新たに11月1日から寄付講座「地域脳神経外科診療部」を徳島大学に開設する考えを示し、「県南地域の脳外科診療の向上を図る」と説明。その上で「常勤の脳外科医配置や看護師増員など体制整備を進め、11月から土曜日の救急患者の受け入れを再開する」と述べた。

 県病院局によると、海部病院の常勤医12人のうち、脳外科医はゼロ。このため徳島大、徳島赤十字両病院などから週1回、医師の派遣を受けて外来診療を行っている。寄付講座の開設後は、徳島大の脳外科医2人が原則として月~金曜日に交代で勤務。実質上、常勤医が1人増えることになり、医師全体の負担が軽減されるため、土曜日も救急患者受け入れが可能になり、365日24時間救急対応できる体制が整う。

 寄付講座の開設に伴う予算は年間約3千万円で、地域医療再生基金を充てる。

 県は10年度から海部、三好(三好市)、中央(徳島市)の県立3病院の医師不足を補うため、寄付講座の▽地域産婦人科診療部(3人)▽総合診療医学分野(4人)▽地域外科診療部(3人)▽ER・災害医療診療部(2人)-を徳島大に開設しており、脳外科診療部で5講座目になる。

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