医療の産学連携組織発足 神戸大と中小企業『神戸新聞』2011年9月6日付

『神戸新聞』2011年9月6日付

医療の産学連携組織発足 神戸大と中小企業 

 医療機器の共同開発や人材育成を目指し、神戸大学と中小企業が連携する「医療イノベーション神戸連携システム(MIKCS)」が9日、神戸市内で発足する。医療現場のニーズと企業の技術を結集させた製品づくりを促す。同市が進める医療産業都市構想の活性化にもつなげる狙いだ。

 医学部などでつくる同大の「生命医学イノベーション創出人材養成センター」と、54社が参加する市機械金属工業会医療用機器開発研究会などで構成。同大大学院医学研究科教授の東健・同センター長が会長を務め、事務局は同大の産学連携の実務を担う「神戸大支援合同会社」(同市灘区)に置く予定という。

 具体的には、3カ月ごとの例会でテーマを決め、医療や介護、福祉機器などの製品化を検討する。企業側とは秘密保持契約を結ぶなどし、情報管理を徹底。各企業の技術に精通したコーディネーターも配置する。また共同研究や、企業へのインターンシップなどを通じて人材交流も進める。

 東センター長は「医療関連は成長産業の一つだが、これまで現場と一体となった取り組みが十分にできていなかった。効率的で密接な連携を図り、いち早く製品化につなげたい」としている。(石沢菜々子)

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