預け金、1社で9割…帯畜大不正経理『読売新聞』2011年8月19日付

『読売新聞』2011年8月19日付

預け金、1社で9割…帯畜大不正経理

 4億5600万円に上る帯広畜産大の研究費不正経理問題で、1業者の預かり金が全体の9割を占めていることが18日、分かった。事態を重く見た大学では、業者を8月1日付で5か月間の取引停止とした。 

 不正経理問題を巡っては、教員らが期限内に使い切れなかった研究費を翌年度以降に繰り越すため、業者に架空請求を行わせてプールする「預け」などを行っていた。同大と研究資金を拠出した関係省庁は、取材に対して「不適切処理に加わった3社のうち、1業者の預かり金が全体の約9割を占めている」と回答した。金額では約4億円に上る。 

 同大によると、業者は道内に本社を置く理化学機器関連会社で、10年以上前から取引関係にある。2002年度末時点の帳簿では預かり金の残高は1億3950万円あり、教員21人の名前とともに、1人当たり24万~8500万円の預かり金が記録されていた。 

 同大では、取引で受注拡大を目指すこの業者と、研究費の獲得に苦労する教員らが、発注や納品体制のすきを利用して互いに関係を深めていったのではないかとみている。

 

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