宇部に産学官研究拠点開設へ『中国新聞』2011年5月30日付

『中国新聞』2011年5月30日付

宇部に産学官研究拠点開設へ

 山口県内の産学官連携を進める「やまぐちイノベーション創出推進拠点」が31日、宇部市内の山口大工学部と県産業技術センターに開設される。先端機器を導入し、省エネ、環境、素材など県産業の強みを生かせる分野の研究を促進するのが狙い。国の予算枠の圧縮を受け、専用施設を整備する当初の構想を修正。既存施設を活用した2カ所で始動する。

 同大と同センターの計約500平方メートルのスペースに、表面層の元素分析が可能な電子顕微鏡、遺伝子の解析装置など38の機材を設置する。総額約8億4千万円の経費は独立行政法人科学技術振興機構(JST)が負担する。県、山口大、地元企業が運営委員会をつくり、国のプロジェクトなどへの積極的な参画を目指す。企業は有料で機材を使用することもできる。

 県や同大はJSTの公募に対し、同センターの隣地に3階建ての施設を建設する総事業費23億5千万円の構想を提案した。しかし、民主党を軸とする政権に交代した直後の「新たなハコモノ整備は中止」との方針を受け、既存施設を生かす計画に修正して採用された。

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