支援活動の単位認定 岩手大、授業への組み入れも『岩手日報』2011年4月28日付

『岩手日報』2011年4月28日付

支援活動の単位認定 岩手大、授業への組み入れも

 岩手大(藤井克己学長)は27日、東日本大震災に関する学生のボランティア活動について授業の一部に組み入れることや課外活動として単位認定することを決めた。県内の大学では初。活動のため授業を欠席してもリポートに代替するなど配慮、学生が活動しやすい環境づくりを進める。

 文部科学省が学生の活動に配慮するよう全国の大学などに通知したことを踏まえた対応。同日開かれた大学教育総合センター(センター長・玉真之介副学長)の運営委員会で▽授業欠席への配慮▽授業へのボランティア活動組み入れ▽単位認定―の3点を確認した。

 授業への組み入れは、ボランティア活動と密接に関わる科目で認める。活動参加を実習や演習などの一部とし、担当教員の判断で、学修評価や単位認定を行うことができるようにした。

 課外活動として行うボランティア活動については「コミュニティーサポート実習」の名称で単位を認定する。事前研修への参加や活動後のリポート提出などが要件。卒業要件単位には含まれないが、活動実績を大学として認める形だ。

 同大は震災後、藤井学長を本部長とする復興対策本部を設置。学生のボランティア活動参加に対し、心構えや装備に関する事前指導や心のケアのためのカウンセリングなども実施している。

 同大の学生ボランティア団体「天気輪(りん)の柱」の萩原亜弥香代表(大学院1年)は「大学側が学生の活動を支援してくれることは本当にありがたい。勉強や研究と活動のバランスを考えてやっていきたい」と思いを語る。

 玉センター長は「学生が活動しやすい環境づくりを進めたい。今後は、県内の大学間で連携を取りながら本県の復興を担う人材育成に力を入れていきたい」と話す。

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