秋田大学とJOGMEC 人材育成や設備活用 『読売新聞』秋田版2011年4月14日付 

『読売新聞』秋田版2011年4月14日付

秋田大学とJOGMEC 人材育成や設備活用

  秋田大学と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は13日、資源分野での連携、協力を行う基本協定を結んだと発表した。秋田大は現在、ボツワナやモンゴルなど資源国で人材教育での協力を行っており、秋田大では「実務面に優れたJOGMECと協力することで、今後、資源国で幅広い人材教育が期待できる」としている。また、国際教養大学も13日、由利本荘市と市の活性化などを目的とした連携協力協定を締結した。

 秋田大は、資源分野で国内随一の研究、教育ノウハウを持つ。一方のJOGMECは、石油や天然ガス、金属鉱産物の安定供給のために、市場、需給動向の調査分析などで実績がある。

 協定では、両者が持つ技術開発能力や人材、設備などを相互に活用し、双方の研究者らによる研究を通じた人材の育成、資源の安定供給確保のための共同事業に取り組むとしている。

 現在、秋田大は、ボツワナ国際科学技術大の設立に協力している。JOGMECもボツワナで、人工衛星などを使って資源探査する技術者育成のため「リモートセンシングセンター」を開設しており、今後、設備の相互活用や、人材の相互交流などが進むと見られる。

 秋田大国際資源学教育研究センターの水田敏夫センター長は、「資源の獲得競争が激化する中、民間企業とのパイプを持つJOGMECは、有力な協定相手。今後、資源国での幅広い研究者育成につなげたい」と意気込みを語った。

 国際教養大と由利本荘市の協定は、市の活性化や観光振興、国際感覚を身につけた人材の育成が目的。

 国際教養大は、2008年度から同市の委託を受け、学生たちが特産品を活用した集落の活性化策を検討してきた。協定締結後は同様の検討を続けるほか、留学生が地域の行事に参加したり、市内の小学校で外国語を使った授業のサポート役を務めることも想定している。国際教養大ではこれまでに、大仙、男鹿、八峰の2市1町とも連携協定を結んでおり、「住民との交流を通じ、学生の地域への理解が深まる」と効果に期待している。

 調印式では長谷部誠市長が「子どもたちには、世界にダイレクトで通用する教養大の学生からたくましさを吸収し、さらなる飛躍につなげてほしい」とあいさつ。中嶋嶺雄学長は「本校にとって地域貢献は国際交流と並ぶ大きな柱。学んだことを世界に発信したい」と話した。

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