学生支援の「基金」 新年度からスタート 筑波大『東京新聞』茨城版 2011年3月9日付

『東京新聞』茨城版 2011年3月9日付

学生支援の「基金」 新年度からスタート 筑波大

 奨学金など学生への経済的支援を主目的とした「筑波大学基金」の創設記念式典が八日、つくば市の同大大学会館であった。これまでに約一億円が積み立てられ、大学は新年度から支援事業をスタートさせる。

 国立大学法人の会計は単年度主義で民間企業のような内部留保ができない。最大の収入となっている国からの運営費交付金も年々目減りしており、大学独自の安定財源を確保するため、昨年四月に基金事業を始めた。

 用途として、学生への奨学金や家庭の事情を考慮した緊急資金援助、日本人学生の海外留学、五輪代表など優れたスポーツ選手の海外遠征、大学と卒業生の連携強化などを支援する。運用益のみを財源とし、基金の目標額は百億円。

 式典で山田信博学長は「若者の育成で、経済格差が教育格差につながってはならない。皆さまの善意を生かし、より良い社会の実現に貢献する人材を育成する」とあいさつ。高額寄付者の団体名や氏名を記した銘板を除幕し、感謝状を贈った。 

  (小沢伸介)

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